シュレーディンガー登場!世界を方程式で描く(1926年)

電子は粒だけでも波だけでも説明できない状態だった
ここまでの流れでは、
✔︎ 光は波であり粒でもある
✔︎ 電子も物質も波として振る舞う(ド・ブロイ)
というところまで来ています。
しかし、この時点ではまだ 「電子の波って、どんな波なの?」「どうやって動くの?」
という疑問が残っていました。
つまり、こういう状態
電子が波っぽいと言われても、
その波がどう動き、どう変化するかがわからない
波なのに、「波の形」「波の方程式」が無かったのです。
シュレーディンガーの革命ー電子の「波の形」を数学で描いた
ここでシュレーディンガーが登場します。
彼は、
電子は実在の波(物理的な波)だと考えてよいのでは?
と推測しました。
そして、
▶ 電子の波が時間とともにどう変化するかを完全に記述する方程式
を発表しました。
これが有名な シュレーディンガー方程式 です。
電子の正体は「確率の波」だった
シュレーディンガーは当初、電子を物理的な波と考えていましたが、
後に発展した解釈によって、電子の波は次のように理解されるようになります。
● 電子の波は、「そこに存在する確率の分布」を表す
つまり、
✔︎ 電子は一点にカチッと存在しているわけではなく、
✔︎ 空間に広がる可能性の波として存在している
ということです。
例えば、電子の波を図にすると
中心の濃いところほど 存在確率が高い
周囲の薄いところほど 存在確率が低い
このような濃淡の形になります。

「点としての電子」という古い世界観は破壊された
古典物理では、
✔︎ 電子は明確な位置を持つ点であり粒子である
✔︎ 「どこにあるか」は決まっている
という考え方でした。
しかしシュレーディンガー方程式は、
電子は、観測されるまで位置が広がって存在している
(点でなく、波として漂っている)
という驚くべき世界を描いたのです。
これは、古典的な「物質=点」という考え方を完全に破壊します。
方程式の正体は「宇宙の振動の設計図」
シュレーディンガーの方程式は、直感的にはこう解釈できます。
量子の波が時間と空間の中でどう振動し、
どう干渉し、どう形を変えるかを示す方程式。
つまり、
✔︎ 電子の波がどこへ流れていきやすいのか
✔︎ どこに濃く溜まるのか
✔︎ 何の条件のときにどう振る舞うのか
がすべて数学で表現できるようになりました。
これは「現実の構造」を数式で描けるようになった瞬間です。
量子の世界は「存在の広がり」でできている
この方程式が意味していたのは、
▶ 物質は「はっきりした形」で存在するのではなく
▶ 「存在の可能性」として広がっている
ということ。
これは 情報フィールド理論・非局所性の考え方 と非常に近い構造なのです。
✔︎ 電子は空間の一点に閉じ込められておらず
✔︎ 情報として波の性質で広がり
✔︎ 観測によって一点に収束する
これは後に「波束の収縮」「コペンハーゲン解釈」として発展していきます。
シュレーディンガーの波動方程式がもたらしたもの
1. 原子内の電子の動きを完全に記述できた
→ ボーア原子模型(テレポーテーション)は正しかったけど不完全だった
→ 本当のエネルギー状態は方程式で求められる
2. 物質の構造を「確率」で理解する流れが始まった
→ 位置・運動量は厳密に決まらない(ハイゼンベルクへ続く)
3. 「物質は波」というド・ブロイの予想が完全に証明された
4. この方程式が現代の量子力学の基礎になった
→ 化学、半導体、レーザー、量子コンピュータの根幹
シュレーディンガーは、電子や物質を
「確率の波として世界に広がる存在」だと示し、
量子の世界を数学で完全に描けるようにした。
これは量子力学の土台そのものとなったのです。


